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2022年4月25日

小さな飲食店の始め方

昨今、街を歩いていると様々な飲食店があり、お客側ではたくさんの選択肢の中から選ぶことができます。では逆に自分の店を持ちたいという夢を持ち、いざ店を開業しようとなった場合、なにから始めたらよいのでしょう?

今回は個人が飲食店を開業する場合の手順を具体的にご紹介していきます。

飲食店開業の流れ

飲食店開業までのポイントを大きく分けて紹介します。

  • 飲食店の開業計画を考える
  • 資金を調達する
  • 頭の中にある「イメージ」を具現化する

それぞれ詳しく説明していきます。

飲食店の開業計画を考える

飲食店を開業したいと思っている人は「こんな感じのお店をしたいな」という大まかなイメージを持っている人も多いかと思います。その大まかなイメージを少しずつ具体的に考えていくことが開業計画を立てることになります。具体的には、店のコンセプト、業種・業態(どんな料理をどんな風にだすのか)、場所、ターゲット層、店の規模、雰囲気(内装)、価格などです。最初から細かいところまでイメージをするのは難しいかもしれませんが、お店の業種・業態、場所、ターゲット層などが大まかにでも固まると全体像が見えてきやすいとおもいます。ふとした時にこれらのことを書き留めておく開業計画ノートを作るのをおススメします。じっくりと時間をかけて「自分が本当にやりたいお店」を自分自身の中から見出してください。イメージやアイデアをたくさん出してみましょう。

開業計画を立てるのと並行して、開業するための方法や情報を集めることも忘れてはなりません。どうやったらお店を始められるのか?開業資金はどれくらいか?店舗を借りるといくらくらいするのか?内装工事はどこに頼むのがよいのか?店の備品やどこで調達するのが良いのか?各種手続きの方法や種類は?など本やインターネット、あるいは知り合いなどで自分の店を持った人がいる場合は話を聞くなどして開業するまでに必要な手続きや工程の流れを一通り情報収集していきましょう。

資金を調達する

店を出すということはある程度まとまった資金が必要となります。必要な資金は個人経営の小さな飲食店で1000万~1500万円と言われています。とはいえ、どこで開業するのか、どんな店をどんな規模で始めるのか、どんな物件を借りるのかによっても必要な資金は大きく変わってきます。開業資金として必要になってくる項目としては一般的に店舗物件取得費、内装工事費、厨房設備費、開業諸経費、運転資金、その他費用に分けられます。自分のイメージする店や場所によって大きく変わってきますのでそれぞれを早めに考えて調べることをおススメします。

おおよそ必要資金が分かってきたら、資金を用意する必要があります。地道にコツコツと貯めていくという人もいるかもしれませんが、金融機関から融資を受ける人も多くいます。とはいっても、いわゆる普通の銀行から実績のない個人が飲食店の開業資金を借りることはほとんどできません。個人が飲食店の開業資金を借りるのに最も多く利用されているのが、日本政策金融公庫という政府系の金融機関です。融資を受けるには、日本政策金融公庫の様々な融資制度からどれを活用するのか選択し、開業計画書を作成、融資担当者との面接などを行わなくてはなりません。もし希望融資額が通らなかった場合、開業計画を見直し、自己資金の増額も検討しなければいけなくなります。融資を受けられるかは開業にむけての大きなポイントとなりますので、しっかりと準備を進めていきましょう。

頭の中にある「イメージ」を具現化する

今まで開業計画を立ててきた内容をいよいよ実行に移していきます。今回はいくつかの工程をピックアップして紹介してきます。

・物件を選ぶ

飲食店の物件はインターネットで探して、良さそうな物件があれば見に行きます。たくさんの物件を実際に見てみることをおススメします。開業したい地域がある程度決まっている場合は、その地域の不動産屋にいって直接相談するのも良いでしょう。実際に話すことでその地域の特徴や周辺の飲食店事情なども知ることが出来る場合もあります。

・内装、外装の施工業者を選ぶ

納得のいく物件に出会えたら、内装・外装の施工業者を探し工事の見積りをしてもらいます。業者によって見積り金額が大きく異なるため、数社から見積りをとって比較した上で自分に一番合う工事業者を選びましょう。

・飲食店に必要な資格、開業前の手続きを行う

飲食店を開業するのに必要な資格は「食品衛生責任者」です。これは保健所で1日講習を受けると取ることができます。そして、開業する前に「保健所への営業許可」と「消防署への防火管理者の届出」、居酒屋やバーなど深夜0時以降もお酒を売るお店なら「深夜酒類営業の届出」をする必要があります。いずれもすぐに許可が出て営業ができるようになるわけではありませんので、余裕をもって早めに申請、届出をしておきましょう。

・広告と集客を考える

どんなに小さなお店でも広告での集客はとても大切です。具体的にはお店のホームページやSNS、ショップカード、チラシ、看板などです。特にインターネットのホームページやSNSの影響力はとても大きく、今や立地が良くない場所であってもお客を呼べる時代となっています。ホームページはお店にまだ来たことのない人に対して、店の料理や営業時間などの基本情報を伝えるためのものなのに対し、FacebookなどのSNSは、お店に来たことがある人に向け新作の紹介などお店の魅力を発信するものです。ホームページでは必要な情報を整理して「見やすく」「分かりやすく」伝えることができます。自分で制作するのが難しい場合は外部に依頼することも検討しましょう。一方SNSの最大の特徴は「拡散のしやすさ」です。いいね!やタグ付けをされることによってより多くの人にお店のことを知ってもらうことが出来ます。FacebookやInstagramなどは登録するだけで始めることが出来るためぜひ活用することをおススメします。

・メニュー作りと仕入れ

飲食店の一番の肝となるのがメニュー作りですが、その際にポイントとなるのがどんな食材を使うのかを決める仕入です。小さな飲食店の場合仕入れ方法を工夫することがお店の利益に直結します。まずは直接生産者から仕入れる場合です。無農薬野菜や新鮮な魚介など今ではインターネットで全国の生産者から直接買うことが出来ます。次に業者に配達してもらう仕入れです。業務用食材を扱う業者さんと毎日もしくは曜日ごとで契約します。価格の比較などの面から始めは複数の業者と契約することをおススメします。その他自分で買いに行く仕入れや業務用食材の通販サイトから仕入れる方法などもあります。どんな仕入れが良いかは店の形態によりますのでまずは色々検討してみましょう。

今紹介した工程以外にもテーブルや調理道具などの備品を買いそろえたり、価格を決めたり、BGMを考えたり、人材を雇い教育をしたりとやるべきことはたくさんあります。一つ一つ漏れのないように進めていきましょう。

~まとめ~

今回は飲食店を開業するためのポイントをご紹介しました。細かく考えていくと開業までには多くの考えること、やるべきことがあります。自分だけで調べて申請なども行うのが難しい場合もあるかと思います。当事務所はそういった初めて開業されるみなさんのサポートもさせていただいています。まずはお気軽にご相談ください。